[mknP] エクストラ・マジック・アワー(2/2)
[投下日:2015.7.18]
前回に引き続き、
<mknP>
アイドルマスターOFA エクストラ・マジック・アワー
こちらのCAについて解説していこうと思います。
今回は中盤のプロフ+歌詞の複合パートと、バースト部分の色つき&短時間表示(隠し)
について書いてみようと思います。
それでは解説へ。(以下格納)
今回のCAのベースとなったのは前述のように、りずPの「覚えてていいよ」です。
「覚えてていいよ」では終盤でのスロー&白飛びを上手く活かしたオールスターの紹介風シーンが
クライマックスといえ、このシーンを引き立てるために全員のクレジットを入れてみたのですが、
これが予想以上に動画との相性が良かったような印象があります。
ですが今回の動画のクライマックスはやはり終盤のバーストアピールで畳み掛けてくるところ
だと思います。ここは元々短時間のパートで、キャラクターの切り替えもハイテンポで進行します
ので、前回と同じ演出はできません。ということで、ここでは別の演出を入れるとして・・・。
名前のクレジットをうまく入れるための条件としては、ある程度の長さ(3秒程度)のソロパートが
連続するシーンとなります。こうした点を考慮すると、最初のサビが終わって間奏明けの1:35~
が一番いい感じかな、と。
ここはいったん歌の勢いもスローダウンし少し落ち着いた雰囲気のパートとなるので、変化を
つけるにはちょうどいいポイントでもありますね。
【1:35】(1枚目)

歌詞は基本的に上下のコメントを交互に組み合わせていましたが、ここからは上下のコメントを
同時に入れつつ次へと繋いでいくスタイルとなります。当然、歌詞で使っていたテンプレートは
使用できなくなります。
画像のように最初は歌詞をshita、クレジットをueで同時に表示させます。クレジットはfullコマンド
を使用しない通常のものとなり、臨界幅リサイズ(圧縮リサイズ)で文字サイズを調整しています。
そしてこのパートでの次の字幕への切り替えタイミングは3秒未満となりますので、この1枚目が
残っている状態で2枚目の字幕を追加していきます。
【1:37】(2枚目)

まず歌詞の方ですが、1枚目とは逆に2枚目はueコメントになります。1枚目でueコメントで入れて
ある『(CV: 沼倉 愛美)』の字幕の下に2枚目の擬似連結用歌詞を積み下ろします。こちらは
small 3行となっており、一番下の行に歌詞が入っています。
なお、ちゃんと1枚目の歌詞と重なるように事前に1枚目の足場を調整してあります。
この高さの調整作業は正直言って文章で説明するのが難しいので割愛します。こればっかりは
長年CAをやってきて身についた慣れと感覚ということでご容赦願います。
次に雪歩のクレジットですが、響のクレジットと高さを揃えるために1枚目のshitaコメントの歌詞の
上に高さ調整用のスペーサーを入れてあります(水色)。
こちらは改行で調整するほどの幅がないので、空白文字だけで作った透明な文字列を臨界幅
リサイズで圧縮して高さを調整しています。そしてこのスペーサーの上に雪歩のクレジットを
積み上げていけば完成となります。
ちなみに2枚目と3枚目の間には時間的に余裕があるので、2枚目が完全に消えた状態で
3枚目を作ることができます。3枚目~4枚目の繋ぎは全く同じ方法となります。
【1:40】(3枚目)

【1:43】(4枚目)

****************************************************************************
それではこの動画のクライマックスに移ろうと思います。
2:28からのバーストアピール5連続は表情の切り取り方、巧みな動きの切り取り方から
生まれる疾走感、といった要素で特に印象深い演出になっていますね。このシーンで
この動画にハマったという方も多いのではないでしょうか?
バーストアピールは演出上の目玉でもあるので、歌詞でもそれらしい『特別感』を出して
みたいところ。そこでまずはキャラクターカラーに合わせた色をつけることにしました。
また、ここのパートは6秒弱の間に5人分のバーストが入りますので、各キャラの登場時間は
それぞれ1秒前後しかありません。コメントの表示時間は3秒となっているので、歌詞に折角
色をつけても次のバーストに移った時に前の歌詞(色)が残ってしまうことになります。
どうせやるならバーストと歌詞を連動させたいですよね?
そこでここでは『enderコマンド』を利用した『隠し』の演出を試みることにしました。
【2:28】(1枚目)

最初は響から。新しく実装された『enderコマンド(改行リサイズキャンセル)』を利用した
full small 21行固定で最下段に歌詞を配置します。
ここで歌詞の表示位置が一番下に移動しますが、これは、
①特殊な演出であることの差別化
②背景色と同系色の歌詞が引き立つように距離を離す
③通常の歌詞に戻った際の歌詞の干渉を回避
④『隠し』のレイアウト上、通常歌詞の位置だとちょっと厳しい
といった理由があるからです。
そしてすぐに次のバースト(千早)に切り替わるので、千早の部分の歌詞『Music!』を
入れるタイミングで、前の歌詞を消します。
消すといってもコメントそのものを消すことはできませんので、黒ベタのコメントを作り、
消したい歌詞の上に被せるという技法を使用します。黒ベタで使用する色は通常の
黒ではなく、ハイライト消失(黒背景だと輪郭が見えない)である#010101を使用します。

ここからは通常の動画だと黒で何も見えないので白い画面で説明します。
このように、『█(U+2588)』を複数並べて作った黒ベタを同じくenderコマンドを使用した
full medium 13行で固定します。ご覧のように歌詞が黒ベタで隠れたのがわかるかと思います。
上に見える歌詞は位置確認用です。
一応隠れましたが█と█の間に隙間があるのでわずかに文字が見えています。そこで、
少し黒ベタの位置をずらしたものを同じように書き込むと、

このように隙間を2つ目の黒ベタが隠してくれたので完全に歌詞が隠れました。
これで満足、といきたいところですが重要なポイント『Chrome』互換を忘れてはいけません。
詳細な説明は省きますが『Chrome』では█の表示される幅が異なりますので、上記画像の
黒ベタとは表示が変わってしまいます。ちょっと見てみましょう。

これがChromeでの2つ上の画像と同じ状態です。ご覧のように黒ベタの幅が狭く、しかも
隙間が発生していないのがわかるとおもいます。つまりChromeでは1つ目の黒ベタのみで
『隠し』が完成するわけです。
ということで、今回のケースではChrome互換で『隠し』を発動させるために1つ目の黒ベタ(共通)と
2つ目の黒ベタ(非Chromeで隙間を隠すため)の2つが必要となるわけです。
今回はコメントの潜り込みで歌詞が隠れなかったことを想定して黒ベタコメントを3~4個
重ねて書き込んでいます。

こうして黒ベタで前の歌詞を隠してから次の歌詞を同様に書き込みます。
あとは歌詞と黒ベタを交互に入れていけば完成となります(全部の画像は大変なので割愛)。
ちなみに使用した色は、
①響 :浅葱色(#00a3af)
②千早:天色(#2ca9e1)
③美希:若草色(#c3d825)
④春香:チェリーピンク(#eb6ea0)
⑤雪歩:スノーホワイト(#fafdff)
となっています。
実際のキャラクターカラーとは少し色の風合いを変えて、あまり色味が強く出過ぎないように
してあります。
ここのパートはこのように調整がシビアだったため、6秒弱しかないにもかかわらず3時間くらい
悪戦苦闘しておりましたw
****************************************************************************
以上、2回にわたって今回のCAについて解説を行ってまいりました。
だらだらと書きすぎて長ったらしい文章になってしまった感がありますがご容赦頂ければと。
それでは今回はこの辺で失礼します。
前回に引き続き、
<mknP>
アイドルマスターOFA エクストラ・マジック・アワー
こちらのCAについて解説していこうと思います。
InternetExplorer | Microsoft Edge | Chrome | Firefox | |
Windows7 | ○ | - | ○ | ○ |
Windows8 | ○ | - | ○ | ○ |
Windows10(Build10586未満) | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows10(Build10586.36未満) | × | × | ○ | × |
Windows10(Build10586.36以上) | ○ | ○ | ○ | ○ |
今回は中盤のプロフ+歌詞の複合パートと、バースト部分の色つき&短時間表示(隠し)
について書いてみようと思います。
それでは解説へ。(以下格納)
今回のCAのベースとなったのは前述のように、りずPの「覚えてていいよ」です。
「覚えてていいよ」では終盤でのスロー&白飛びを上手く活かしたオールスターの紹介風シーンが
クライマックスといえ、このシーンを引き立てるために全員のクレジットを入れてみたのですが、
これが予想以上に動画との相性が良かったような印象があります。
ですが今回の動画のクライマックスはやはり終盤のバーストアピールで畳み掛けてくるところ
だと思います。ここは元々短時間のパートで、キャラクターの切り替えもハイテンポで進行します
ので、前回と同じ演出はできません。ということで、ここでは別の演出を入れるとして・・・。
名前のクレジットをうまく入れるための条件としては、ある程度の長さ(3秒程度)のソロパートが
連続するシーンとなります。こうした点を考慮すると、最初のサビが終わって間奏明けの1:35~
が一番いい感じかな、と。
ここはいったん歌の勢いもスローダウンし少し落ち着いた雰囲気のパートとなるので、変化を
つけるにはちょうどいいポイントでもありますね。
【1:35】(1枚目)

歌詞は基本的に上下のコメントを交互に組み合わせていましたが、ここからは上下のコメントを
同時に入れつつ次へと繋いでいくスタイルとなります。当然、歌詞で使っていたテンプレートは
使用できなくなります。
画像のように最初は歌詞をshita、クレジットをueで同時に表示させます。クレジットはfullコマンド
を使用しない通常のものとなり、臨界幅リサイズ(圧縮リサイズ)で文字サイズを調整しています。
そしてこのパートでの次の字幕への切り替えタイミングは3秒未満となりますので、この1枚目が
残っている状態で2枚目の字幕を追加していきます。
【1:37】(2枚目)

まず歌詞の方ですが、1枚目とは逆に2枚目はueコメントになります。1枚目でueコメントで入れて
ある『(CV: 沼倉 愛美)』の字幕の下に2枚目の擬似連結用歌詞を積み下ろします。こちらは
small 3行となっており、一番下の行に歌詞が入っています。
なお、ちゃんと1枚目の歌詞と重なるように事前に1枚目の足場を調整してあります。
この高さの調整作業は正直言って文章で説明するのが難しいので割愛します。こればっかりは
長年CAをやってきて身についた慣れと感覚ということでご容赦願います。
次に雪歩のクレジットですが、響のクレジットと高さを揃えるために1枚目のshitaコメントの歌詞の
上に高さ調整用のスペーサーを入れてあります(水色)。
こちらは改行で調整するほどの幅がないので、空白文字だけで作った透明な文字列を臨界幅
リサイズで圧縮して高さを調整しています。そしてこのスペーサーの上に雪歩のクレジットを
積み上げていけば完成となります。
ちなみに2枚目と3枚目の間には時間的に余裕があるので、2枚目が完全に消えた状態で
3枚目を作ることができます。3枚目~4枚目の繋ぎは全く同じ方法となります。
【1:40】(3枚目)

【1:43】(4枚目)

****************************************************************************
それではこの動画のクライマックスに移ろうと思います。
2:28からのバーストアピール5連続は表情の切り取り方、巧みな動きの切り取り方から
生まれる疾走感、といった要素で特に印象深い演出になっていますね。このシーンで
この動画にハマったという方も多いのではないでしょうか?
バーストアピールは演出上の目玉でもあるので、歌詞でもそれらしい『特別感』を出して
みたいところ。そこでまずはキャラクターカラーに合わせた色をつけることにしました。
また、ここのパートは6秒弱の間に5人分のバーストが入りますので、各キャラの登場時間は
それぞれ1秒前後しかありません。コメントの表示時間は3秒となっているので、歌詞に折角
色をつけても次のバーストに移った時に前の歌詞(色)が残ってしまうことになります。
どうせやるならバーストと歌詞を連動させたいですよね?
そこでここでは『enderコマンド』を利用した『隠し』の演出を試みることにしました。
【2:28】(1枚目)

最初は響から。新しく実装された『enderコマンド(改行リサイズキャンセル)』を利用した
full small 21行固定で最下段に歌詞を配置します。
ここで歌詞の表示位置が一番下に移動しますが、これは、
①特殊な演出であることの差別化
②背景色と同系色の歌詞が引き立つように距離を離す
③通常の歌詞に戻った際の歌詞の干渉を回避
④『隠し』のレイアウト上、通常歌詞の位置だとちょっと厳しい
といった理由があるからです。
そしてすぐに次のバースト(千早)に切り替わるので、千早の部分の歌詞『Music!』を
入れるタイミングで、前の歌詞を消します。
消すといってもコメントそのものを消すことはできませんので、黒ベタのコメントを作り、
消したい歌詞の上に被せるという技法を使用します。黒ベタで使用する色は通常の
黒ではなく、ハイライト消失(黒背景だと輪郭が見えない)である#010101を使用します。

ここからは通常の動画だと黒で何も見えないので白い画面で説明します。
このように、『█(U+2588)』を複数並べて作った黒ベタを同じくenderコマンドを使用した
full medium 13行で固定します。ご覧のように歌詞が黒ベタで隠れたのがわかるかと思います。
上に見える歌詞は位置確認用です。
一応隠れましたが█と█の間に隙間があるのでわずかに文字が見えています。そこで、
少し黒ベタの位置をずらしたものを同じように書き込むと、

このように隙間を2つ目の黒ベタが隠してくれたので完全に歌詞が隠れました。
これで満足、といきたいところですが重要なポイント『Chrome』互換を忘れてはいけません。
詳細な説明は省きますが『Chrome』では█の表示される幅が異なりますので、上記画像の
黒ベタとは表示が変わってしまいます。ちょっと見てみましょう。

これがChromeでの2つ上の画像と同じ状態です。ご覧のように黒ベタの幅が狭く、しかも
隙間が発生していないのがわかるとおもいます。つまりChromeでは1つ目の黒ベタのみで
『隠し』が完成するわけです。
ということで、今回のケースではChrome互換で『隠し』を発動させるために1つ目の黒ベタ(共通)と
2つ目の黒ベタ(非Chromeで隙間を隠すため)の2つが必要となるわけです。
今回はコメントの潜り込みで歌詞が隠れなかったことを想定して黒ベタコメントを3~4個
重ねて書き込んでいます。

こうして黒ベタで前の歌詞を隠してから次の歌詞を同様に書き込みます。
あとは歌詞と黒ベタを交互に入れていけば完成となります(全部の画像は大変なので割愛)。
ちなみに使用した色は、
①響 :浅葱色(#00a3af)
②千早:天色(#2ca9e1)
③美希:若草色(#c3d825)
④春香:チェリーピンク(#eb6ea0)
⑤雪歩:スノーホワイト(#fafdff)
となっています。
実際のキャラクターカラーとは少し色の風合いを変えて、あまり色味が強く出過ぎないように
してあります。
ここのパートはこのように調整がシビアだったため、6秒弱しかないにもかかわらず3時間くらい
悪戦苦闘しておりましたw
****************************************************************************
以上、2回にわたって今回のCAについて解説を行ってまいりました。
だらだらと書きすぎて長ったらしい文章になってしまった感がありますがご容赦頂ければと。
それでは今回はこの辺で失礼します。
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コメントの投稿
勉強になりました
執筆お疲れ様でした。
「隠し」!!そんなテクニックがあったとは。
投下された時に自分なりに調べてはみたのですが、Chrome互換や潜り込みまで視野に入れた設計だとは気付きませんでした。
プロフィールも歌詞もまるで動画に最初からあったかのような自然さ。
ue、shitaからの積みでここまで精密にできるものかと感嘆致しました。
改めて、投下お疲れ様でしたm(_ _)m
「隠し」!!そんなテクニックがあったとは。
投下された時に自分なりに調べてはみたのですが、Chrome互換や潜り込みまで視野に入れた設計だとは気付きませんでした。
プロフィールも歌詞もまるで動画に最初からあったかのような自然さ。
ue、shitaからの積みでここまで精密にできるものかと感嘆致しました。
改めて、投下お疲れ様でしたm(_ _)m
Re: 勉強になりました
模範囚さん
コメントありがとうございます。
「隠し」なんてそれっぽく言ってますが特に名前はありませんw
U+2588とかの明朝化文字はChromeとの互換性の面で使いにくくなりましたね。
今回のような大雑把な使い方でもそれなりに調整は大変ですし・・・。
むしろ精密に作るなら「積み」だと思います。
大画面互換を諦められるのなら、という条件がつきますが。
コメントありがとうございます。
「隠し」なんてそれっぽく言ってますが特に名前はありませんw
U+2588とかの明朝化文字はChromeとの互換性の面で使いにくくなりましたね。
今回のような大雑把な使い方でもそれなりに調整は大変ですし・・・。
むしろ精密に作るなら「積み」だと思います。
大画面互換を諦められるのなら、という条件がつきますが。